裏山スノーシューの旅3
「クマだ!!」
すかさず、死んだフリをする。
が、息づかいの荒い大きな獣は、背後から
どんどん近づいてくる。
鼓動はどんどん高まり、
緊張も高まってくる。
「なに寝転がってるんですか?早く行きますよ」
クマがしゃべった。
新潟ではクマもしゃべるのか。
恐る恐る目を開けると、人だった。
なんだ。人か。
じゃあ、あの荒い息が近づいてきたのは?
「のぼり続きで息があがっちゃってさ。キミ歩くのが早いよ」と
そのクマならぬ、案内人はいう。
なるほど、そうか。私が一人で歩きも思考も暴走していたということか。
でも、あっちにクマの足跡が。。。
「あぁ、あれ?あれはシカの足跡。クマは冬眠中だよ」
スノーシュー旅はまだまだ続くのであった。