座間味→宜野湾マリーナ航海 A面

アキナ。

2011年10月16日 10:44

フォールディングカヤックを持っているなら
座間味から沖縄本島まで漕いでみないか?

そう誘われた私は、ほこりまみれになった、
フォールディングカヤックとカヤッカーの心を
背負って座間味島行きのフェリーに飛び乗った。


島から島へキャンプをしながら渡ることを
夢見て、大学生のころ貯金を全部使って手に入れたカヤック。
それから数年、カヤックは持ち主から忘れ去られ、
倉庫の中へ置き去りにされていたのだ。
カヤッカーという熱い心も一緒に。

フォールディングカヤックとは、
折りたたみ式のカヤックで、
折りたたんで収納バッグに入れ
背負うことができる。
重量もシングルなら20キロ前後という軽さ。
私のような小柄な女性でも少し無理をしたら
背負える大きさだ。
沖縄から内地、あるいは内地から沖縄へ
送ることだって可能で、リジットカヤックより
はるかに安くで済む。フェリーにも手荷物で運ぶことができ
まさに自由に旅ができ夢が広がる道具なのだ。


↑フォールディングカヤックのフェザークラフト社社長の
ダグ・シンプソンさん直々に組み立て方、特徴などを披露してもらった。
ダグはフェザークラフト社創始者でもあり、
デザイナー兼テストパドラーでもある。 

全日程5泊6日のカヤック旅。
その2泊3日のカヤックイベントを終え、
座間味に残った12人のカヤッカーは
沖縄本島を目指す。

座間味→宜野湾マリーナ航海1日目

座間味の阿真キャンプ場は
これでもか!!というほどの土砂降り。
イベントの片づけなどもあり、
初日はのんびりとタープの下で過ごす。

座間味→宜野湾マリーナ航海2日目

カヤックに必要最低限の荷物を積み、
阿真キャンプ場を出発。
人が生きていく為に本当に必要な物というのは
カヤックに入るくらい少なくていいものなのだ。

天気は晴れ、波穏やか。
最高のカヤック日よりで
のんびりと漕ぎ進む。
途中、ウミガメやエイ(たぶん)
サメ(たぶん)にあいさつしながら
2時間くらいのパドリングで渡嘉敷島の
阿波連キャンプ場に到着。

ちょっと遅い昼食を阿波連で食べる。
観光客向けの食べ物屋が多く、しかも
お金がないカヤッカーにとっては
値段が高い。なので売店でカップ焼きそばと
食パンを買い、即席焼きそばパンを作って
ほおばり、ビールのロング缶を飲みほした。

有人島でキャンプするのは今夜で最後。
ということは、冷えたビールや真水でシャワーも
今夜で最後。ならば仕方がないとばかりに、
ビールを飲みまくり、真水を頭の上からつま先、
おしりの穴までも浴びるのだった。


↑ときどき降る雨で虹がキレイに出てくる。
子どものころ、虹の端に宝物があると信じて
疑わなかったことを思い出す。

明日からは20kmほどの本格的なパドリングだ。
早々と寝床に入るが、なかなか寝付けない。

本当に宜野湾まで漕ぐことができるのだろうかという「不安」と、
もし海が荒れて無人島に停滞ということになれば、
仕事に行けない理由ができるなと、そういうことなら
いっそのこと1か月くらい海が荒れてくれないだろうかと
いう「野心」が渦巻く、満月がキレイな大潮の夜なの
だった。


つづく